RSP-03でX系(外部公開系)、H系(熱・構造系)に属していますが、いまいち戦力になっていない気がするひろっしーです。

H系では、電源や通信などの電子基盤の配置や衛星のデザインを元に外観や内部の設計を行い、強度等の確認もシミュレーションしています。
設計および強度等の確認については「Fusion360」という3D CADソフトを使用していますが、自分を含め使ったことのない方が何名かいたので、H系メンバーのSさんが講師になって講習会を開いてくださいました。

Fusion360ってなんぞや?

Fusion360(日本語では「フュージョンスリーシックスティー」と読みます。)とは、Autodesk社が提供している高機能クラウド3D CADソフトです。
個人利用では無料ですが一部制限があります。有料版ではすべての機能が使えます。

主な機能は次の通りです(引用元:https://www.lulucad.jp/2018/10/08/fusion360/#i1-2)
●モデリング
3Dの立体モデルを作る
●アセンブリ
複数の3Dモデルのパーツを組み合わせる
●レンダリング
3Dモデルに色や影を付けることでよりリアルに可視化する
●アニメーション
作った3Dモデルを実際に画面上で動かし、構造や機能を確認する
●シミュレーション
現実に起こりうる様々な状況を予測し、3Dモデルを使って製造前に機能を解析する

Fusion360の講習会開催

使ったことないけど興味がある人に向けて、Sさんが2回に分けて講習会を開催していただきました。残念ながら私は当日参加できませんでしたが、後日講習会の録画と資料を元に勉強しました。
資料では、インストール後の環境設定や作図方法などわかりやすく説明いただきました。

さて、何作ろう?

Fusion360をインストールして使える状態にしたので、何か作ってみたいなと思って悩んでたところ、ちょうどとある部品をなくしてしまったのでそれを作ってみようと考えました。
ちなみに、とある部品とは趣味でサバイバルゲームをやっているのでその部品です。

なくした部品と同型のものがあったのでこちらを元にサイズを計測しました。


難しいことはできないので、平面でデザインしてそれを立体(押し出しまたは切り取り)にしてというのの組み合わせで進めて行こうと思います。

ただ、今回の部品は角が面取りされていたり角が丸かったりで初心者の自分にはちょっとハードルが高く、この方向から平面でデザインしてそれを立体化し、不要部分を削除していけば作れそうという目途がつくまで数日もかかってしまいました。

ここからFusion360での作業です。
初めてFusion360を使うので非効率などの作業があるかもしれませんがご容赦ください。

まず、全体の形を作ります。

上記を作成するのに使った機能は次の通りです。
・線分
・円弧
・スケッチ寸法

右上の「スケッチ終了」をクリックし、作成した平面を「押し出し」機能(赤丸部分)を使って立体にします。
押し出しをしたらこんな感じになります。

次に「シェル」(赤丸部分)という機能で内側を空洞にしていきます。

3Dで表示するとこのようになります。

「面取り」という機能を使って外周部分の面取りをします。
面取りしたい外周部分を指定して、

3Dで表示するとこんな感じです。

同様に底側の面取りもします。

次に下記の赤丸部分を削ります。

まず、削りたい部分(今回は水色の四角の範囲)の図形を作成します。

「押し出し」機能の中の切り取りで切り取る範囲を指定して切り取ります。

余分な部分が残っていたので別途削りました。

次は内側のレール(突起)を追加します。
まず、レールを作りたい位置に断面の図形を作成します。(上記の水色の図形部分)

「押し出し」という機能を使って作ります。(赤丸部分)

最後に底に三角形の穴を開けます。

「押し出し」機能の切り取りで穴を開けます。

「面取り」機能を使って面取りをします。


データの完成です!

3Dプリンターで実際に作ってみた

試行錯誤の上、作り上げた最初の作品。
実際に3Dプリンターでプリントしてみたいなと思いましたが残念ながら3Dプリンターを持っていません。
外部に依頼すると数千円してしまうので自分でできるところがないかと探したら、ホームセンターに3Dプリンターのレンタルがありました(このホームセンターでは700円/時間です(2022年5月現在))。
今どきのホームセンターは工具の貸出だけでなく、レーザーカッターや3Dプリンターの利用もできるんですね。

早速予約しようとしたら、3Dプリンターで出力するには「stl」形式のファイルが必要とのこと。
Fusion360でも「ファイル」->「エクスポート」で保存するファイル形式をstlを選択してファイルを作成しました。

ホームセンターで受付を済ませ、実際にプリントしたいのですが、使い方の説明もなく簡単なマニュアルがあるだけ(>_<)
マニュアルを見ながら手順を進め、不安いっぱいの中プリントを開始しました。

完成したのがこちら。


左が3Dプリンタで造形したもの。右はオリジナル。

実際につけてみたら、寸法の図り間違いのせいで最後まではまりませんでした(^_^;)
左は3Dプリンタで造形したもの。右はオリジナル。

今回の3Dプリンターは熱溶解積層方式(FDM式)のため、あまり仕上がりはよくありませんが満足しています。
初めてFusion360を使ってここまでのものが作れて嬉しいです。
もっと複雑なものが作れるようもう少し勉強して行きたいと思います。

初心者も頑張るRSP-03プロジェクト、続報をどうぞお楽しみに!

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開発メンバーはもちろん、広報として一緒に盛り上げていくメンバーも随時募集中です。
参加はこちら
https://www.rymansat.com/join
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【この記事を書いたメンバー】

RSP-03 熱・構造系 ひろっしー
RSP-03 熱・構造系のほかにも広報部イベント課、RSP-03 外部公開系に所属。趣味はトライアスロンとサバゲーです。来年はハーフマラソンとトライアスロンのレースに参加したいです。

 


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