リーマンサット・プロジェクトでは、技術レベル向上を目的とした勉強会が行われています。
みんなで集まり顔をあわせながら学んだり、skypeなど利用したオンラインでの勉強会はじめスタイルは様々。講師役がいるときもありますが、多くは自分が学びたい分野のテーマを呼びかけ仲間を募り自主的に開催されています。

* * * * *

とある定例会後に開催された‟第一回RSP杯チキンレース”もその一つ。
チキンレースとは相手の車や障害物に向かい合って、衝突寸前まで車を走らせ、先によけたほうを臆病者(=チキン)とするレースです。そのチキンレースをリーマンサット流にアレンジ。Arduinoと呼ばれるマイコン開発ボードを使いレースマシンを製作し、どれだけ壁ぎりぎりに近づけて停止できるかを競い合います。

 

 

“レースマシン製作を通じて人工衛星開発の流れを体感し、楽しみながらリーマンサットメンバーの技術レベルを向上すること”。

が目的のRSP杯チキンレース。ついにレース当日を迎えます・・・!

 

チキンレース参戦へ向けてマシンを準備してきたメンバー達の様子は、自動運転で止まれ!ミニ四駆チキンレースを開催しました【発進前夜】をご覧ください。

 

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チキンレース開催日

“レースマシン製作を通じて人工衛星開発の流れを体感し、楽しみながらRSPメンバーの技術レベルを向上する”目的ではじまった、RSP.チキンレース。

いよいよ、レース当日。

午前中から集まるチキンレース参加者たち。最後の製作会で各自レースマシン製作の追い込みや調整をはじめています。

 

チキンレースは全体定例会後の懇親会にて行われます。
しかし、定例会が終わり、いざレーススタートというのに大慌ての初心者チーム。「重くてマシンが走らない」「床におくと走らない」などトラブル続出。その切なる叫びに周りにいた技術メンバー達が助け船を出してくれます。

「とめるのないですか!?」「原因なんだろう?」「トルクが!」「電圧が!」など想定できる不具合や解決策を出していきます。また部品が足りないと叫ぶと、「○○ありますよ!」と貸し借りする姿もみられたり。リーマンサットメンバーが総出となって全レースマシンをどうにか出走させようとマシン達を調整します。

 

そのおかげで全レースマシンが出走時間に間に合うことができました。

第一回RSP杯チキンレースの出走マシンたちです。どーん!!

トレーラー、ダンプトラック、追加ブレーキ付き、デザイン重視、コンパクトなもの、と勢ぞろいした個性豊かなマシン達。

総勢10台(!)で、初代チャンピオンの座を争います!

 

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ここからは、レースの様子をダイジェストでお送りします!

レース進行役、勝敗が決まる重要な計測係を担うのは、F1が大好きなメンバーが名乗る安全運転推進室(所属1名)。

安全運転推進室のメンバー曰く、
「僕は宇宙よりも車が好きなんですけど、リーマンサットに参加して”名刺をつくる”となったときに『どうにか車好きをアピールする名刺にしたい』と思って苦し紛れに思いついたのが『安全運転推進室』という名前でした」

とのこと。リーマンサットでは名刺の肩書きを”自分の主張”として活用する方もいるそうです(笑)

 

レースはトーナメント制。

一回戦、準決勝、そして決勝の順番。

 

「いざ、勝負!!!」

 

スタートは手動でも自動でも各自のお好み。

 

判定は壁からの距離をメジャーで厳正に測ります。

 

「お~、はやい」「まだ挽回できる!!」周りでみているギャラリーの熱い声援をうけながら、マシンたちも激走。

 

 

そして決勝戦

RSP-00のPM(プロジェクトマネージャー)チーム所属の対決。熟練VS若手の世代をかけた闘い!!

黄色いダンプカー(右)と配線スパゲッティカー(左)の対決

よーいスタート!!

 

決勝戦だけあって、両車ともスムーズに壁に近づいていきます。

 

そして、壁ぎわへ

気になる勝敗は・・・

 

 

 

相手よりも先に、壁ぎりぎり2㎝で停止した若手の勝利!僅差の勝利でした

 

結果発表!!

壁にぶつかった人は誰もいなかったという素晴らしい結果でした!

 

そして表彰式へ・・・

今回の優勝者は小川ひろしくん。初心者メンバーに勉強会を開きサポートしながら、自分のマシンも見事に仕上げ優勝に輝きました。
「勝ちました!今回、講師役として他のメンバーに教えていた手前、勝ててホッとしてます笑 いつでも講師するのでみんなどんどんレースカー製作しましょう!今度は合宿形式でまとまった時間でみんなで作って、最後にレースするとかも楽しそうですね。」

 

惜しくも準優勝の加藤さん。しかし、今大会唯一ほぼパーフェクトの安定した走りのレース展開は熟練の技が光っていました。
「家で練習していましたが、 床の条件など違うなかで意外と思ったとおりに動くのが感動しました。」

 

デザインとパッケージングが断トツに美しかった激速マシン。
「PIC(ピック)というマイコンの1つを使ってボディ内に全て組み込んでいます!」「PIC…?」

「PICとはPeripheral Interface Controllerの略でマイコンのひとつで、Arduinoに載っているAVRマイコン=一番大きなチップも一緒ですが、PICは小さなチップにCPUとメモリとI/Oの機能を詰め込んだものです。Arduinoはマイコンに加え、電源や書き込み機能もワンボードに収められたものを指しますが、PICはチップ単体を指しています。Arduinoが半完成品とするならPICはイチから作る的なイメージです(^^)」

 

さらに実際に参加したメンバーから「電源系の奥深さを知った。」という声があがると、人工衛星開発の電源チームがにんまりする姿も。技術向上だけでなく、実際に自分で手を動かして製作することで自分の専門分野以外のことを知るきっかけにもなったようです。

“レースマシン製作を通じて楽しみながらメンバーの技術レベルを向上する”目的を果たし、大盛況で幕を閉じた第1回RSP.杯チキンレース。参加者たちは「出走したマシン1台ずつデバッグ会しよう」と次なるステップアップにむけて意欲をみせていました。

今回1人でコツコツ製作する人、周囲の協力を得て製作する人、マシン製作の過程は人それぞれでした。多くのメンバーが、“グループの会話が大変刺激になった”とはなします。

誰かに教えてもらうのもいいけれど、まずは自分で調べ学んでみる。でも1人で継続していくのは、ちょっと厳しいときもある。そんなとき、分からない部分を相談したり、一緒に検討・解決策を見出したり、やる気を鼓舞しあえる仲間がいることで刺激になり、続けられる。

人と繋がり共に学びあう場があるのもリーマンサット・プロジェクトのひとつの魅力なのかもしれません。

 

最後に、伊藤さん
「次回は、初心者向けにチキンレース、熟練者向けにローバーチャレンジレースの2本立てを6月に開催します!!」

 

みんなで楽しみながら技術向上できればもっと楽しい!

こういうイベント企画はこれからも続きます!

 

 


【この記事を書いたメンバー】

広報部 イベント課 なりたゆか
とりあえず宇宙ポストに「ロケットの打上げが見たい!」と投函したら、そのメッセージが載ったロケット(と人工衛星)の打上げを見ることができたラッキーな人。6人のSMAPが好き。


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