技術広報モエです。
今回は、開発大詰めのRSP-00開発現場にお邪魔してきました!

季節は初夏。
散歩の気持ちいい季節だな~、と開発現場である工場へ、てくてく歩いていると・・・・
公園に、 怪しい二人組がいる!

 

水色の棒に、びろーんと伸びた金属の細い板?がついた銀色の箱をぶら下げて、難しい顔をしています。
見るからに怪しい。

あっ!?メンバーの通信系Sさんと構造系Iさんじゃないですか~!
何してるんですか?
S&Iさん「あ!いいところに来ましたね~。
ちょっとこのパソコン持ってください、あと読み上げる数値をね、これにメモしてね。はい」

 

 

あっという間にパソコンと紙とペンを渡されて、何やらわからないまま読み上げられる数字を書き留めるわたくし。
2人だけでは記録係が足りなかった模様・・・。
猫の手も借りたい忙しさのようです。

モエ「ところで、こんなところで何をやっているんですか?」
通信系Sさん「電波の邪魔が入らない屋外で、アンテナで取れる波長がどれくらいの域にあるかを計測しています。これ (やや小ぶりの銀色の箱を手に)、自作のスペクトラルアナライザーなのですが、これで読み取ってPCで計測します」
モエ「このびろーんとした薄い板状の金属?はなんですか?」
構造系Aさん「このアンテナ1本で波長が取れるかどうか、またアンテナの長さを最終決定するためにとりあえず計算上のアンテナ長で試験しています」
びろーんとした薄い板状の金属改め、アンテナの長さを調整しながら、何度か数字が読み上げられます。
通信系Sさん「今やっているのは、効率よくアンテナから電波が出力されるかどうかの確認、調整の作業です。SWRの計測です」

必要なデータを取り終えたので、3人で工場へ帰ります。

皆さん黙々と作業中。

 

 

ミッション系のIさん。
フライトモデル(実際に宇宙に打ち上げるモデル)用のミッションボードを作成中。

 

 

こちらは通信系がオシロスコープで計測中。
通信系Tさん「今までは疑似的無線機を使ってテストしていましたが、テストが成功したので、本番に近い環境で送受信のテストをはじめています。」
奥の黒いものが、地上局用受信機、手前が衛星側の受信機と送信機。
これを通信系の基板(緑色のもの)につないでオシロスコープで計測中。
なかなかうまくいかず、原因の切り分けをしています。

地上局側との調整レベルがシビアだということがわかったそうです。

 

用事で来ていたメンバーのお子さんも興味津々!優しく答える通信系Tさん。

一方、何か機材を分解している人が・・・・・。
モエ「これは何をしているんですか?」

Sさん「これは無線機です。QPSK受信用に、外に回路を付けるため、信号取り出し部分を挿すため分解しています」
何度か人工衛星開発現場をのぞいて、小さい部品や基板がむき出しになっているのは慣れてきたのですが、このようにザ・機械!な見た目のものがむき出しになっていると、少しドキドキします・・。

 

 

 

通信系SさんとC&DH系Tさん。何やら難しいお顔・・・。

 

 

 

こちらでも何やら考え込んでいる方が・・・・・。

 

あ、考え込んでいる方の横で、熱構造系のTさん(振動試験の取材:文系女子が人工衛星開発を追いかけてみた【振動試験編】では大変お世話になりました・・・)が、何か組み立てているようなので、近づいてみます。

 

あ、これは、ディプロメントスイッチの模型を当ててみているところでしょうか?
(「ディプロメントスイッチ」についてはこちらの記事をご覧ください。
【人工衛星の電源スイッチのことを初心者がイラストで説明してみました。】

 

しかし、これらのいろいろな基板やケーブル、通信機が、本当にこの小さな箱の中に入るのでしょうか・・・。
熱構造系Tさん「配置は難しいですが、3Dプリンタで実物大模型を作って実際に入れて確かめたりもしているんで大丈夫ですよ~」

話していると通信系の方に「ちょっと来てください!」と呼ばれました。
はーい、なんでしょう?
通信系の方々「ここに立ってください」
モエ「?」
通信系の方々「さっきモエさんがここに立っていたとき通信データがうまく取れたので、もう一度同じ条件でテストしたいんです」
モエ「そんなことってあるんですか??」

結果・・・ダメでした(笑)
テストがなかなかうまくいかず、わらにもすがりたい時があるようです。
(後日別の方が「そういう非科学的なことに縋りたい時もあるんだよ、開発中には・・・」としみじみ語っていらっしゃいました。開発あるあるのようです)

と、試行錯誤しているうちに、
画面に「succeed!!」の文字が!!

 

 

ばんざーーーーーーーーーい!!!
各系でのテストが完了したら、結合試験へすすみます。
結合試験では、これまでバラバラに確認をとっていた各系を実際の運用通りにつなげてみて動作を確認し、エラーが出ないことを確認します。
そのあとはフライトモデルにソフトウェアの書き込み、人工衛星への機器の組み込みを行って、完成だ!
最終組み立てに向けて、みんな頑張っています。
RSP-00が宇宙へ行く日が、いよいよ近づいてきたのを肌で感じる開発現場でした。
目が離せません!